3.具体例
前半に続き、具体例を挙げながら考えていきたいと思います。
それぞれの具体例を検索してみると、次のようになりました。
【文化】農業、言語、宗教、学問、芸術など
【文明】メソポタミア文明、エジプト文明、自動車文明など
学校の授業で学んだものの、実生活ではなかなか馴染みのない「メソポタミア文明」などが出てきましたね。少しイメージしづらいかも知れませんが、これを機に触れていきたいと思います。
例1)メソポタミア文明(紀元前3500年頃/世界最古の文明)
≪文化とされるもの≫
・農業
・宗教
・言語、文字
・暦、天文学、占星術
・文学(ギルガメシュ叙事詩)
≪遺跡として残る、メソポタミア文明≫
・アッシュール(もとはシュメール人による建設)→ 宮殿など発見
・アルスランテペ遺跡 → 神殿、雨水排水路を備えた宮殿、王墓
人々が集まり、都市として機能していたことが想像できます。
さまざまな文化、技術を通じて人々の生活水準が高まっていますね。
では、もう少し私たちの生活に身近な「自動車」にクローズアップしてみます。
例2)自動車文明(1920年代~、T型フォード出現による経済効果)
アメリカ合衆国のフォード・モーター社が開発・製造した自動車。
1908年に販売され、1927年までほぼモデルチェンジすることもなく1,500万台売れたという歴史的記録を残しています。
その後、高速道路や橋など、自動車中心のインフラが整備され、基幹産業に発展。
人々の情熱、英知、技術の結晶であり、それによって生活水準が高まり、人々の暮らしが豊かになっていることがわかります(一方で公害などの課題はありますが、ここでは触れないでおきます)。
こうしたことから「文化」はカテゴリー化でき、「文明」はその結晶、集大成であると認識できるようになりました。文化なくして、文明なし。この言葉がとてもシンプルで、腑に落ちるかも知れません。
4.まとめ
・「文化」が技術、実用性を重視し、結果、豊かな社会となれば「文明」
・「文化」「文明」に課題はあっても、優劣なし
・文化なくして、文明なし
この2つの言葉の共通点は「もっと豊かになりたい!」が原点にあるということです。
その原動力である“ 精神の活動 ”を大切に、BARROCOを育てていきたいと思います。
やがて皆さんの「ときめき(木)」に繋がり、実り多き日常となることを願っております。